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定期借地権付きマンションとは?購入するメリット・デメリット

カテゴリ:不動産の基礎知識

定期借地権付きマンションとは?購入するメリット・デメリット

マンション購入に向けて物件を探していると、周辺相場と比較して価格が少しリーズナブルな物件を見かけることがあります。
そのとき物件資料には「定期借地権付きマンション」という、あまり見かけない表記がされていることがありますが、定期借地権付きマンションとはどんな物件なのでしょうか?
定期借地権付きマンションは、マンション全体の供給数からすると数は少なく、一般的なマンションとは異なる権利のマンションです。
今回の記事では、そんな定期借地権付きマンションについてご紹介していきます。


マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションとは?

マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションとは?

まずは、「定期借地権」についてみていきます。
定期借地権とは、定められた期間に限り、地主から土地を借りて建物を建てられる権利です。
同様に、定期借地権付きマンションとは、期間限定で借りた土地に建てられたマンションのことであり、契約満了時に建物を解体して地主へ返す必要があります。

定期借地権付きマンションとは「50年以上住めない物件」
定期借地権は「普通借地権」とは異なり、最初の契約時に定めた契約期間を過ぎると、契約期間の更新ができない法律となっています。
定期借地権付きのマンションは、借地借家法第22条により、更新は一切認められていません。
契約当初に定めた、最大50年の契約期間が終了した時点で、そこに住めなくなってしまいます。
契約満了時には、土地を更地にした状態で返還する必要があり、契約期間満了日が近づくまでに転居先を探すことが必要です。

定期借地権付きマンションとは「低負担で条件の良い物件」
定期借地権付きマンションは、土地を購入しません。
そのため、低負担で駅近などの条件の良い物件を持つことが可能です。
一般的なマンションの価格設定は、土地代を加味した価格になっていますが、定期借地権付きマンションであれば土地代の購入負担が無くなります。
そういったことから、土地所有権付きなどの一般的なマンションと比べると、定期借地権付きのマンションは、周辺相場から約7〜8割の価格で購入できます。

定期借地権付きマンションとは「永久に持てる資産ではない物件」
定期借地権付きマンションは、契約期間満了時には土地を返還しなくてはならないので、契約期間の経過とともに資産価値は徐々に減少し、満了時には資産価値がなくなります。
期限とともに失われる資産という扱いですので、活用方法には注意が必要です。

定期借地権の種類とは?

定期借地権とは、1992年8月に「借地借家法」で制定された、土地を借りる権利の一種です。
一般定期借地権・建物譲渡特約付借地権・事業用借地権の3つと、一時使用目的を足して4つに分類されています。

一般定期借地権
一般定期借地権とは、50年以上もの長期間において土地の使用ができる借地権で、契約更新や期間延長がされることはありません。
利用目的の制限はなく、事業用や居住用など建物の利用目的に左右されないのがメリットです。
ただし契約満了後は、更地にして返却する必要があります。
定期借地権付きマンションでは、「一般定期借地権」が採用されることが多くなっています。

事業用定期借地権
事業用定期借地権とは、店舗や商業施設などの事業用を目的とした借地権です。
契約期間は10年以上50年未満で、契約期間によって契約内容も異なります。
一般定期借地権と同様に、契約満了後は更地で返却する必要があります。

建物譲渡特約付借地権
建物譲渡特約付借地権とは、契約期間終了時に、地主が借地に建っている建物を買い取る特約がついた借地権です。
利用目的の制限はなく、契約期間は30年以上で、契約の更新はできません。

一時使用目的の借地権
一時使用目的の借地権とは、10年未満の短期間でも契約期間を定められる借地権です。
1年未満でも契約でき、工事現場の仮設事務所やプレハブ倉庫など、一時的な活用に向いています。
こちらも、契約の更新はできません。

マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションのメリットとは?

マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションのメリットとは?

定期借地権付きマンションは、条件付きではありますが、購入するとさまざまなメリットがあります。

周辺相場よりも安く購入できる

定期借地権付きのマンションは、土地を利用する権利が「借地権」となります。
そのため、一般的なマンションと比較すると、土地の権利価格が安くなり、物件価格もそのぶん安くなります。
マンションのグレードやエリアなどにもよりますが、周辺相場から約7〜8割の価格で購入できるでしょう。

立地に恵まれていることが多い

定期借地権付きマンションの最大のメリットといえば、立地に恵まれていることが多いという点です。
江戸時代から、国に保有されているような駅前の土地に、マンションが建てられていることもあります。
都心部で駅に近く、静かな環境の土地など、一般的には購入できないような好立地の物件を、相場より安く購入できるのです。

土地の固定資産税・都市計画税の支払い不要

不動産を購入後、保有している間は毎年、固定資産税や都市計画税といった税金の支払い義務が発生します。
しかし、定期借地権付きマンションの場合、土地は所有していないので、土地にかかる税金の支払いは不要です。
さらに、土地分の固定資産税や都市計画税はかかりません。

マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションのデメリットとは?

マンション購入前に知りたい!定期借地権付きマンションのデメリットとは?

もちろん、メリットがあればデメリットもあります。
定期借地権付きマンションを購入したときの、デメリットやリスクもみていきましょう。

生涯住み続けることができない

先述したとおり、定期借地権付きマンションは生涯住み続けることはできません。
「一般定期借地権」が採用された借地権付きマンションでは、法律上50年以上の契約が可能ですが、それでも契約期間満了時は建物を取り壊し、更地に戻して返却する必要があります。

住宅ローンを組みにくいことがある

定期借地権付きマンションを購入するときに、住宅ローンの利用を検討していても、契約の残存期間によっては融資を受けられないことがあります。
また、住宅ローンを組めた場合でも、ローンの返済期間は契約の残存期間に制限されるケースもあります。

地代が発生する

地代は土地の資産価値によって変わりますが、月額で1~2万円ほどが相場です。
東京都心であれば、地価の高さから地代も高くなり、地価が上昇したときには地代も高くなる可能性も。
そのため、都心の定期借地権付きマンションを購入するリスクとして、地代が高くなることも考慮しておきましょう。

残存期間が短くなると売却しにくくなる

定期借地権付きマンションの売却を考えたとき、購入側としても残存期間が短い物件は買いたくないでしょう。
そのため、定期借地権付きマンションは残存期間が短くなるほど、売却が難しくなります。
また、売却時に地主の許可が必要となることもあり、「譲渡承諾料」の支払いを求められることもあります。

まとめ

定期借地権付きマンションは、周辺相場よりも価格が安いというメリットがあります。
契約満了後は土地を所有者に返却する制約があるため、居住できる期間が限定されているのはデメリットに感じるかもしれません。
しかし、子どもに不動産を相続させる必要がなく、期間限定で地方から都心部に移り住みたい方にも向いています。
近年、新築の定期借地権付きマンションの供給数は減少傾向にありますが、購入を検討する方は、定期借地権付きマンション特有のメリット・デメリットをしっかり理解しましょう。

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