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戸建ての基礎とは?基礎の種類と特徴、メリット・デメリットを解説

カテゴリ:不動産の基礎知識

戸建ての基礎とは?基礎の種類と特徴、メリット・デメリットを解説

家は建物を支える「基礎」が大事とよく聞きますが、その基礎の仕組みってどうなっているんだろうと疑問に思ったことはありませんか?
日本の住宅の基礎の部分は、「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類があります。
戸建てに長く住み続けたいと思ったときに、住宅の基礎は、家の頑丈さや災害時の耐久性に深く関わってくるため、購入前に知っておきたいところですよね。
今回は、戸建ての購入を検討中の方に向けて、住宅の基礎である、ベタ基礎と布基礎の特徴とメリット・デメリット、それぞれの違いについて解説します。
戸建てを選ぶ際の判断材料の一つとして役に立つ知識ですので、ぜひ最後までご覧ください。


戸建ての基礎の種類:ベタ基礎の特徴やメリット・デメリット

戸建ての基礎の種類:ベタ基礎の特徴やメリット・デメリット

ベタ基礎とは、簡単に言うと建物を「面」で支える構造です。
具体的には、住宅の床下全体に鉄筋コンクリートを流し込み、建物を支える立ち上がり部分と一体化している形のため、建物の重さが床面全体に分散される仕組みです。
広い面で家の重みを支えることができるため、地盤が弱い土地はベタ基礎で建てられることが多いです。
ベタ基礎のメリット・デメリットは以下のとおりです。

ベタ基礎のメリット3つ

ベタ基礎の主なメリットは以下の3つです。

●耐震性が高い
●シロアリ・湿気の防止
●不同沈下が起きにくい


もっとも大きなメリットは、建物の重さが分散されることによって、耐震性に優れる点でしょう。
また、床下が鉄筋コンクリートで覆われることによって、地面から上がってくる湿気やシロアリを防ぎやすい特徴があります。
木造住宅の場合は、湿気やシロアリ被害は木材の腐食に繋がりますので、ベタ基礎で建てられた住宅がおすすめですよ。
また、「面」で建物を支えていることから、斜めに傾くような不同沈下の被害が起きにくい点もメリットです。

ベタ基礎のデメリット3つ

ベタ基礎の主なデメリットは以下の3つです。

●コストがかかる
●寒い地域に向かない
●鉄筋の量やコンクリートの厚みによって強度が変わる


ベタ基礎は布基礎と比べて、コストが高い点がデメリットと言えるでしょう。
多くの鉄筋コンクリートを使用するため材料費がかかり、また床面を掘る範囲も広いため、残土の輸送・処理費用・人件費も増えやすいです。
とくに、寒い地域の場合は、凍結深度よりも深い位置に基礎を作ることでさらにコストがかかるため、布基礎の住宅が多いです。
コストがかかるからと言って、鉄筋の量やコンクリートの厚みを減らした場合は、その分強度も下がってしまうので、鉄筋の量やコンクリートの厚みによって強度が変わるという点にも注意が必要です。

戸建ての基礎の種類:布基礎の特徴・構造やメリット・デメリット

戸建ての基礎の種類:布基礎の特徴・構造やメリット・デメリット

布基礎とは、簡単に言うと建物を「点」で支える構造です。
具体的には、逆T字型のコンクリートをいくつか地面の奥深くまで打ち込み、地面から立ち上がっている部分のみで建物を支えることになります。
また、ベタ基礎よりも床部分全面に鉄筋を使わないのと、コンクリートが薄い点が特徴です。
布基礎のメリット・デメリットは以下のとおりです。

布基礎のメリット2つ

布基礎の主なメリットは以下の2つです。

●コストが安い
●寒い地域に向いている


もっとも大きなメリットは、ベタ基礎に比べてコストが安く済む点です。
また、布基礎は地面奥深くまで打ち込みますので、ポイントによってはベタ基礎よりも強度が高くなります。
前述したように、寒い地域は深い位置に基礎を作る必要があるため、布基礎が向いていると言えるでしょう。

布基礎のデメリット2つ

布基礎の主なデメリットは以下の3つです。

●耐震性に劣る
●地盤の強さに左右される
●湿気・シロアリ被害のリスクが高い


デメリットは、ベタ基礎に比べて耐震性に劣る点でしょう。
また、地盤の強さに左右されやすいこともデメリットです。
弱い地盤の上に布基礎の建物を建てると、基礎の安定性によっては、一部だけが沈んで建物が傾く可能性があります。
布基礎の床下部分は、地面がむき出しになっていることも少なくないため、ベタ基礎と比べて湿気が建物に伝わりやすく、木材の腐食リスクや、シロアリ被害のリスクが高いです。

戸建ての基礎の種類:ベタ基礎と布基礎の比較

戸建ての基礎の種類:ベタ基礎と布基礎の比較

ベタ基礎と布基礎の特徴やメリット・デメリットがわかったところで、続いて気になるのは、結局どちらが良いのかというところでしょう。
もちろん、かけられる予算や、どの地域に住んでいるか、地盤の強さによってどちらが良いかは異なってきます。
ここでは、ベタ基礎と布基礎の違いを「費用」「地域」「工事期間」ごとに比較してご紹介します。

費用を比較

住宅を購入するときに、もっとも気になるのはやはり費用面でしょう。
前章でも述べましたが、コスト面では鉄筋やコンクリート量が少なく材料費がかからない布基礎のほうが良いです。
しかし、近年はベタ基礎の普及により、ベタ基礎と布基礎の施工費用の差は昔に比べて縮まりました。
コストの目安としては、1㎡当たりでベタ基礎が1万円~1万4千円、布基礎が9千円~1万3千円ほどです。
一般的な30坪の住宅の場合は、ベタ基礎は平均150万円、布基礎は平均120万円ほどとなり、約30万円ほどの差になります。
もちろん、地域や施工会社によっても料金は異なってきますので、見積もりを出して比較検討するのが良いでしょう。

地域を比較

地震や災害が多い地域に関しては、耐震性・耐久性に優れたベタ基礎の住宅のほうが安心感があるでしょう。
実際に、阪神淡路大震災以降は、耐震性の高いベタ基礎が普及しました。
ただし、前章で述べたように、寒い地域に関しては、布基礎のほうが多く選ばれています。
寒い地では、気温が極端に下がることにより、地面が凍結して膨張した場合、住宅の基礎部分も押し上げられてしまいます。
そのため、深い位置に基礎を作ることが法律で定められていますが、ベタ基礎の場合は、床面全面を深く掘ることになり、大量の残土も生じてしまいます。
その結果、コストもそのほかの地域よりも高くなってしまうため、点で深い位置に基礎を設置できる布基礎のほうが寒い地域には適していると言えるでしょう。

工事期間・工程を比較

家を建てるとなると、工事期間についても気になるところでしょう。
工期・工程に関しては、ベタ基礎と布基礎では大きな違いはありません。
基礎の工事はどちらも最初の工程で土を掘り、地面の上に砕石を敷いて平らにしてから、コンクリートを打ち、地面を水平に整えます。
その後に、鉄筋や型枠を組んでからコンクリートを流していきます。
基礎工事の期間は、どちらも平均2週間~3週間ほどとなりますよ。
ちなみに、建築会社によっても布基礎とベタ基礎のどちらを得意にするかはさまざまです。
住宅の基礎は、長く安心して暮らすためにも大切な部分となりますので、注文住宅を建てる場合や、住宅を購入する場合は、しっかりと確認した方が良いでしょう。

まとめ

今回は、戸建てを建てるときの「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類の特徴やメリット・デメリット、違いについてご紹介しました。
ベタ基礎は、耐震性に優れ、湿気やシロアリ被害の防止になるというメリットがありますが、布基礎に比べてコストがかかります。
布基礎は、コストが安く、寒い地域には向いていますが、ベタ基礎と比べると耐震性に劣り、湿気やシロアリ被害のリスクがあります。
どちらが良いかは、予算や土地の地盤、地域によっても異なるため、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。

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