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アメリカの不動産投資におけるタイトル保険とは?その役割について解説!

カテゴリ:海外不動産

アメリカの不動産投資におけるタイトル保険とは?その役割について解説!

圧倒的な経済成長を遂げるアメリカで、不動産投資を始めてみたいと思う方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、アメリカと日本では法律や制度など異なる点が数多くあり、手を出しにくいことも事実です。
そこで今回は、日本ではあまり知られていない保険制度である「タイトル保険」について、その役割と加入することのメリットを解説していきます。


アメリカの不動産購入時に加入するタイトル保険とは

アメリカの不動産購入時に加入するタイトル保険とは

日本では馴染みの無いタイトル保険ですが、アメリカではごく一般的なものとして知られている保険制度です。
アメリカで不動産の売買取引がおこなわれる際は、物件購入者の大多数がこの保険に加入します。
ここでは、タイトル保険の仕組みや発行されるまでの流れについて解説します。

タイトル保険の仕組みと発行までの流れ

まず初めに、タイトルとは不動産にかかる「所有権」を表します。
タイトル保険とは、所有権の移転がなされた後に想定外の事象が発生し、不動産の所有者が不利益を被ることになった際に適用される保険です。
アメリカでは不動産の売買契約が締結された後、タイトル保険会社によってタイトルレポートというものが作成されます。
このレポートには、その不動産の所有権や抵当権、地役権などといった権利に関する内容、また未払いの税金などを含む税金関連の内容がまとめられています。
そして、実際に不動産の引渡しがおこなわれる際に、タイトル保険会社は国や州のガイドラインに沿ってタイトル保険を発行します。
タイトル保険には、もし所有権の引渡し後にレポート内に記載の無い抵当権や未払いの税金が発覚した場合に、その損害額が保証される旨の内容が記されています。
一方で、アメリカの不動産取引においては、タイトル保険会社とは別にエスクロー会社という第三者機関も介入します。
不動産取引にかかる資金の受け渡しはすべてこのエスクロー会社を介しておこないます。
このエスクロー会社も、タイトル保険会社と同様に所有権や抵当権など登記事項などを確認したうえで、譲渡証明書を発行します。
基本的に、この時点で完済し終えていない抵当権や未払いの税金がある場合は、それらが完済されるまで所有権の引渡しはおこなわれません。
ただし、売主や買主が希望する場合はそのまますぐに所有権の移転を実行することもあります。
そしてこの譲渡証明書が発行されて、はじめて所有権の移転が完了となります。

アメリカの不動産にかかるタイトル保険の役割とメリット

アメリカの不動産にかかるタイトル保険の役割とメリット

アメリカの不動産における売買契約が完了してから、タイトル保険が発行されるまでの一連の流れは理解できたと思います。
日本の不動産売買取引よりも手の込んだやりとりのように見えるかもしれませんが、これがアメリカにおける不動産取引の安全性を担う役割を果たしているのです。
それでは、タイトル保険があることによるメリットを5点ご紹介します。

安心して取引ができる

アメリカでは、事前調査で明らかにならなかった抵当権が実行されて、知らぬ間に所有権が他人に移っていたり、税金を滞納していたことが後から発覚するケースが稀にあります。
こうしたリスクを恐れて、アメリカの不動産投資を避けている方も多くいるかと思います。
しかし、タイトル保険のような保証制度があることによって、安心して取引をおこなって不動産を所有し続けることが可能になります。
また、タイトル保険会社と併せてエスクロー会社もこの安全な不動産取引に貢献しています。
先ほども述べたとおり、不動産取引にかかる資金や書類のやりとりはすべてこのエスクロー会社を通さなければなりません。
第三者機関が加わることによって、透明性のある取引が実現するのです。

取引事故が発生する可能性を低減できる

所有権の移転がおこなわれる前に、タイトル保険会社やエスクロー会社による入念な調査が入ることで、取引事故を未然に防ぐことができます。
不動産売買となると一回の取引で金額が億を超えることも珍しくありません。
もしそこで取引事故を引き起こしたら、尋常ではない金額の損害を被る可能性もあります。
日本の売買取引においては、仲介会社が間に入ることはあっても、エスクロー会社やタイトル保険会社のような第三者機関が介入することはありません。
その点では、日本よりアメリカの方が安全な不動産取引ができる環境が整っているといえるのではないでしょうか。
たしかにタイトル保険に加入することで万が一の事象に備えた対策はできていますが、実際にその保険を使用する機会は少ないでしょう。
タイトル保険会社も都度損害を保証していてはビジネスとして成り立たないため、より丁寧に事前調査をおこないます。

活発な不動産取引を支えている

アメリカでは不動産の売買取引が非常に活発化しています。
もちろん不動産の売買取引によって、節税などのメリットを享受できるからという理由もあるでしょう。
しかし何よりも、このタイトル保険というシステムがあるからこそ成り立っているといっても過言ではありません。
アメリカにおいては不動産の取引価格が年々上昇しており、多くの海外投資家からも注目を集めています。
今後もさらに不動産取引が活発化していくことが予想できます。

タイトル保険加入後のランニングコストがかからない

タイトル保険は、加入時にのみ保険料を支払う保険です。
保険料は物件金額や属するエリア、加入する保険会社によってばらつきはありますが、500ドル〜3,500ドルが相場となります。
日本で加入する各種保険は毎年更新するたびに更新料が発生します。
しかしタイトル保険は、加入時に一度支払うのみでその後一切追加費用はかからず、その物件を保有している限り永続的に保険が適用さるので、ランニングコストがかかりません。

ローン申請や物件売却手続きがスムーズになる

タイトルレポートを取得することによって、その時の抵当権や地役権の有無が明らかになっています。
そのため、別途ローンを申請する際や物件を売却する際はそのレポートを一部参考にして手続きをおこなうことができるのです。
とくに今後物件を売却することを検討している方は、タイトル保険に加入するメリットは大きいといえるでしょう。

アメリカの不動産にかかるタイトル保険加入は任意?

アメリカの不動産にかかるタイトル保険加入は任意?

これまでタイトル保険の役割やそのメリットについて解説してきましたが、そもそもタイトル保険へ加入する義務はあるのでしょうか。
答えは、「加入の義務は無く任意」です。
しかし、一部タイトル保険の加入を義務としている場合があります。
たとえば不動産ローンを組んでアメリカの不動産を購入する際です。
すべての金融機関ではないですが、融資条件として不動産売買においてはタイトル保険への加入を義務付けているところが非常に多いのが現状です。
また、タイトル保険に加入せずに不動産を購入して後々それを売却する際は注意が必要です。
新たな買主から保険に加入していないことを嫌がられたり、金融機関の新規ローンが組めないといったトラブルを引き起こす可能性が高くなるためです。

まとめ

今回は、アメリカの不動産購入時に加入できるタイトル保険について解説しました。
加入することによって得られるメリットが多く、安心安全な不動産の売買取引を支える役割も担っています。
たしかに独特な法律や制度には戸惑いますが、透明性のある取引が担保されていることは事実です。
アメリカの不動産の購入を検討しているが取引が不安という方は、ぜひタイトル保険に加入することをおすすめします。

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